夕映えの桜並木を歩く君
どうか其のまま振り向かないで
きららかに星光りたる春の夜
旅立つ君の背に祝福を綺羅星と旅立ちに関する連作
人知れず願いをかける
流れゆく星の旅路に幸多かれと綺羅星と旅立ちに関する連作
やはらかに草踏む足の隙間から
出づる命の声を聴く朝
ココアから僅かに鉄の味がして
「鉄分入り」を改めて知る
さらさらと流るる風を羽に受け
何処へ飛び立つ 番ひの鳥よ
午後四時の真白の月の裏側に
恋しきひとの影を探す日
まな板の上の魚と目が合った。
二秒数えて瞬きをした
明日だけ小人になったら
雪のなか元日草に腰を下ろしてノベルスキー有志のお正月短歌俳句大会 傘蛙賞(部門賞)受賞作品
忘れじの行く末までは叶わない
けれど明日もあなたと居たい本歌:儀同三司母「忘れじの行く末までは難ければ 今日を限りの命ともがな」